オールシーアンティークス
オールシーアンティークス
ゴルフは諸説ありますが、イギリス発祥のスポーツと言われています。クラブハウス内でドレスコードがあったり、短パンでのプレイが禁止されていたり、審判がいないことから紳士のスポーツとも呼ばれています。古くは国王や貴族を魅了し、現代でもエスタブリッシュ（特権階級）や、一流経営者たちがゴルフをたしなんでいます。
その理由は、スポーツとしての面白さはもちろん、ビジネス的な側面も大きいでしょう。
ゴルフは他のスポーツと違い、1ラウンドを回るのに数時間かかるため、さまざまな会話を通して貴重な情報を得たり、交流を深めたりする機会として利用されます。
ファッションアイテムや小物も、あなたの人柄を知る手がかりとしてさりげなくチェックされています。だからこそ、「あの人はセンスがいいな」と感心されるようなアイテムを身につけたいものです。
こちらのマーカーとフォークは、まるで中世ヨーロッパの貴族が腰から下げている鍵束のようなデザインが特徴です。ベルトループに下げていたら、「あれは何だろう？」と周囲の視線が引きつけられることでしょう。
古城の鍵を思わせるデザインは、土についたボールの跡を消すためのフォークです。真鍮を100年もののアンティークのような色合いにエイジングし、手が触れる部分に自然な色落ちをさせることで、経年変化を表現しました。使い込むうちにしっとりとした手触りになり、自分の手になじんでいきます。また、時間ととも変化していく色合いが楽しめます。
グリーン上でボールの代わりに使用する「マーカー」は、本物のアンティークコインを使用。アンティークコインはそれぞれの国の統治者が貨幣として流通させたものです。今回使用したイギリスのハーフペニー硬貨には、ゴルフ好きとして知られるエリザベス女王の父、ジョージ6世の肖像が刻まれています。本物のアンティークコインをマーカーにすることに、遊び心をくすぐられることでしょう。
この硬貨は実際に流通したものを海外から輸入。アンティークコインの輸入業者として数千枚のコインを見てきたブランドオーナーの原田英海が、一つひとつ丁寧に磨きあげました。化学的なアプローチも駆使しながら、最適なプロセスで艶や光沢を出しています。大事にしたのは、渋さです。ほどよく艶がありつつ、渋さも兼ね備えた大人の魅力を演出しています。
過去の歴史的人物が権力の誇示と経済を循環させるために使った貨幣には、なんとも言えないエネルギーが宿っています。それを直に触って楽しむのは最高の贅沢と言えるでしょう。
ゴルファーにとって大事なことは、アイテムをスムーズに取り出しプレイの進行を妨げないことです。そのため、クラシカルなフォルムでありながらも、機能性を持たせることにこだわりました。
コインマーカーは金属加工のスペシャリストに協力を頼み、専用のコインキャッチャーを設計。
バネ性があり、柔らかい青銅の線材を一つひとつ手編みしたコインキャッチャーは、引っ張るだけで一瞬にしてコインが着脱できます。もちろん、コインをはめるときもノンストレス。コインと接触部分が少なく、同じ素材なので銅貨を傷つけないところもポイントです。
ベルトループに装着しておけば、マーカーもフォークもスピーディに着脱可能。「プレイ中も自分らしさを追求したい」という方にふさわしい、特別感が味わえるアイテムです。
コインに刻まれたジョージ6世はどんな人物だったのでしょうか？
彼は幼いころに父親のスパルタ教育やメイドからの虐待を受けたトラウマで、吃音症を罹患したという説があります。それを克服したストーリーは、映画『英国王のスピーチ』にも描かれて話題になりました。
もともとは長男であるエドワードが王として君臨するはずでしたが、彼はヒットラーやムッソリーニといった問題のある人物と親交を深めたあげく、人妻であるシンプソン夫人に恋をしてしまいます。結局彼は在位から1年に満たない時点で王位を放棄。
その後を継いだのがジョージ6世でした。
兄のいい加減な振る舞いにより、イギリス王室の信用は失墜。しかもその直後に第二次世界大戦が勃発したため、ジョージ6世は苦境に立たされます。
数々の困難に見舞われながらも、ジョージ6世はアメリカを訪問しルーズベルト夫妻と親密な関係を築くなど、イギリスを勝利に導くための布石を打ちます。また、戦場の最前線にも慰問に訪れて兵士の士気を鼓舞しました。
第二次世界大戦においてイギリスを支え、公務に熱心に取り組んだジョージ6世は、英国王室の信頼を回復した名君として高く評価されています。その人柄や功績から「善良王」とも呼ばれました。
コインの裏面には、「ゴールデン・ハインド号」というガレオン船（帆船）が描かれています。1500年代後半に初代エリザベス女王が他国から財宝を奪うことを許可した私掠船で、フランシス・ドレークと言う有名な海賊が乗っていました。彼はイングランド人として初めて世界一周を達成。ドレークはイングランド人には「英雄」とあがめられる一方で、略奪行為を受けていたスペイン人からは悪魔の化身である「ドラコ」の名前で知られました。
ゴールデン・ハインド号は、イギリスの富と権力の象徴でもあります。
プレイ中にマーカーをグリーンに置きながら、「このコインに刻まれたジョージ6世は……」と歴史を語れば、周囲はあなたの教養の深さに驚くことでしょう。